noteで一時期定期購読していました、塩谷さんの本。
大切に言葉を紡いでいく彼女の感性にハッとさせられ、大好きな人の一人です。
モヤモヤした感情を、ゆっくりと言葉に出していく達人。
だから、読むのにも時間がかかってしまいました。
内容の濃い本です。
あと、言い回しや表現が独特で好きです。
例えば
■あぁ、故郷で沈みかけている今日の夕日が、ようやくこちらに回ってきたんだなと、おさがりの朝日をありがたく拝むのだ。
■「ぴえん」と小鳥のように鳴く、2020年の女子高生たちのなんと上品なことだろう。
■他者からの視線、とくに「品定め」をしてくる異性の視点から解放されると、気持ちはうんと自由になる。
■正解を簡単に手に入れてしまうことは、その先の曖昧で自由な可能性を、ピシャリと閉ざしてしまうことでもある。
■社会で生きるための「必勝法」にも、もっと多様性があればいい。
■私は、美しいものに感動したい。
欲しいものが欲しい。
■丁寧に包まれた物を見ると、過剰だなと思いながらも、物を敬う心も感じる。