かまさかさんです!
今日は少しディープな話。
【読書125冊目:『フィリピンパブ嬢の社会学』(中島弘象)】と素敵なサムシング
出版社: 新潮社 (2017/2/17)
【読書目的・理由】
私は毎朝、オンライン英会話レッスンを受けています。
先生のほとんどがフィリピンの方です。
今までオンラインレッスンを受けるまで、
フィリピンといえば「セブ島」か「フィリピンパブ」というイメージでした。
(上司でフィリピンパブ好きが何人かいます。。。)
ものすごく失礼な偏見であることが、オンラインレッスンを通して分かりました。
教えていただいているフィリピンの女性の方は20〜30代と若い方も多く非常に英語も丁寧です。
フィリピンは英語と文法構成が似ているので習得しやすいそうです。
英語で授業を受けたり、おそらく日本よりも非常に高度な事を学んでいると思いました。
逆に母語のタガログ語を意識して教えて行かないと子供達が話せなくなるそうです。
なので、そんな変なイメージが付きまとう「フィリピンパブ」について知りたいと思いこの本を手に取りました。
【学び・読書メモ】
著者の中島さんは大学院でフィリピンパブについて研究し、ついにはフィリピンパブの方と結婚されたそうです。
■興行ビザ
少し前まで、芸能(歌など)の分野でビザが下りてフィリピンパブ嬢として来日できたけれど、現在は興行ビザは発行されていない。
つまり全員が全員ではないが、後ろにヤ●ザが付いていることが多い。。。
■故郷への仕送り
殆どが出稼ぎ。収入のほとんどを仲介業者にピンハネされて、最低限生活できる限りの金額を残して故郷に住む両親や兄弟の生活のため仕送りをしている。
■故郷の家族
たまに帰郷すると、日本でものすごく稼いできていると皆に思われ、親戚や近所の方々にまで仕送りとは別に「お小遣い」を渡している。
【読書を踏まえて自分にどう落とし込むか】
著者は実体験を真剣に綴っています。
実際にフィリピンの方と結婚されたくらいなのですから、生半可な気持ちで研究はしていないでしょう。
この本を読んでフィリピンパブのリアルなバックボーンを少しでも知ることができました。
私の街にもコンビニなどに東南アジアの留学生らしき方のアルバイトが増えました。
私はフィリピンパブに行ったことがないのですが、飲み屋街を夜通るとフィリピン嬢と思わしき方も多いです。
著者はこの研究は恐らく生涯を掛けて行うつもりなのでしょうが、
一個人の力では立ち向かえない大きな壁があるのは事実です。
フィリピンパブに良い印象を持つ方は多くないと思います。
また、フィリピン=貧困国というイメージもあるでしょう。
けれど、フィリピンの方々は非常に勉強熱心で真面目です。
(この本のエピソードからもそう感じました。)
反骨精神は間違いなく今の日本人よりしっかりとしたものを持っていると思います。
何らかの解決策やスッキリとする回答、意見などがあるわけでもないですが、
必ずしもクリアな世界ばかりではないのだと気付かされた一冊です。
では、また!