かまさかさんです。
【読書119冊目:『モモ (岩波少年文庫)』(ミヒャエル・エンデ、大島 かおり)】と素敵なサムシング
【読書目的・理由】
今日はいつものビジネス書とは違って、児童書!
以前読んだ本の著者からの紹介。
「え!文庫本?小中学生向けの?。。
これをオススメに挙げるということは何かあるに違いない!読んでみよう!」
と思いました。
【学び・読書メモ】
〜先ずは簡単なあらすじから〜
時間泥棒とモモという女の子のお話。
架空のストーリーの中で「時間」について考えさせられる一冊です。
時間泥棒はある街に突然現れた「ワルい奴ら」。
人々に時間を節約するように指導し、節約して生み出した時間を全て奪っていく。
大人はせっかちになり、子供は遊ぶことを許されない。
そんな中、モモは時間泥棒に立ち向かい、奪われた時間と今までの平穏な生活、
そして変わってしまった友達を取り戻そうと奮闘します。
児童書のようで実は大人に向けた警告本のような気がしました。
文明が発達して、機械によって時間を節約し、便利になった世の中なはずなのに
なぜだか皆どんどん忙しくなっていく。
それはまるで「時間泥棒」に時間を吸い上げられているみたいに。。。
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■時間とは命そのものです。
■人間が時間を 節約 すればするほど、生活はやせほそっていく。
■なぞなぞ:”ひとつ家に住んでる三人きょうだい”ってな〜んだ。
→答え:過去・現在・未来
そして三人が治めている国は?
「時間」そのもの。
★出会った語句★
■稀有 の 僥倖(けうのぎょうこう)
→思いがけない幸い。
【読書を踏まえて自分にどう落とし込むか】
結局はハッピーエンドにはなりません。
(と私は解釈しました。)
時間泥棒に奪われた時間は取り戻せないし、からっぽになった人々は元には戻らない。
この物語で奪われた「時間」とは。
機械的に測ることのできるものではなく、
人間が人間らしく生きることのできる「時間」。
良い暮らしを信じて、せっせと時間を節約して、
「結局なんのために時間を削っているんだ?」
と「改めて考える時間」もない。
「時間泥棒」は一瞬「仕事・会社」のように思える。
けれどそうでもない。そうじゃない。
モモの友達、ジジは「おはなしづくり」の名人。
時間泥棒に捕まり、酷使され、メディアに露出し、人々にもてはやされ、
ついには自分の中の「おはなし」を全て使い果たしてしまう。
アイデアがこれ以上浮かばず、過去の「おはなし」をアレンジしただけの嘘を重ね、
苦しんでいく様子が”あるYouTuber”と重なる。
YouTubeの広告収入のない時代から頑張ってきた彼は今、
「自分の時間」があるだろうか。。
余計なお世話ですが、途中からジジとそのYouTuberを勝手に重ねて読んでいました。
この物語を読んだ人、それぞれが気付き、考え、改めて、
これからこの物語をハッピーエンドにすればいい。
児童書なので、小学生はどのように解釈するのかがすごく気になる一冊でした。
(こりゃ難しいぞ〜。。。)
では、また!